(平成14年10月)No.45

ストレス社会の「いやし」の方法

 
 

國友熱工株式会社
代表取締役 坪田 栄次

 
 
  「いやしブーム」と言われて久しいが、「いやす」とは本来は病気や苦痛などを治し、和らげる事を意味するが、今のいやしブームはより広義となり五感のほかの感覚、すなわち触覚、視覚、聴覚、味覚にまで広められつつあります。
私事になりますが、今年の5月以降は仕事に追われストレス解消を考えて行える状況ではなかった、そんな時、下手な横好きのゴルフでの体を使ったストレス解消、広々とした山の景色や清澄な空気に知らず知らずのうちに、自分がリラックスできる何かを得ていたように今になって思う。
この夏は猛暑の上に小雨のため、行く先々で異臭がありました、そんな時、家に帰ると何気なく玄関にお香が焚いてあり、何か言い知れない安らぎを感じたのである。
後で家内に聞いたところでは、鮒寿司のたるを開けたために異臭が家中に広がり、来る人に嫌がられるとの考えで香を焚いたのであった。「異臭がしなければ良い」といった程度の関心しかなかったのが、無臭であることよりも、ある種の良い香りがするこことでリラックスできることに、今はじめて気付いた感がした。
香りには臭覚に働きかけるが、五感のほかの感覚でも、何も刺激のない「無」の状態よりも、適度な刺激のあるほうが人はリラックスできるのではないか。
瞑想などの「無」によって得られるリラックス方法もあるが、より簡単なのは感覚刺激を利用する方法として、単独の感覚だけでなく複合的に利用することである。
脳を中心とする神経系、免疫系、内分泌系の結びつき全体を、心身のネットワークとするなら、五感のほかの感覚も適度に刺激することで、より確かな「いやし」の効果が得られるのではないだろうか。
臭覚では、森林浴を思わせる木の香りや香りを取り入れた化粧品もある、このように香りで、免疫系、内分泌系を刺激するストレス解消法も、今ではあらゆる場所で利用されている。
聴覚、触覚では、音楽による脳を刺激し内分泌を改善する、ストレス解消法がある。
味覚、視覚では、自分の好きなものを好きなときに適度に食べることであり、嫌いなものを無理やり食べようとしたり、好きなものを我慢したりすることは、それがストレスになって免疫力にマイナス影響を及ぼすだろう。
食について考えるなら、活性酸素を多く発生させない食品を摂ること、抗酸化能の高い植物の種からとれる油やハーブ、カテキンを摂る安全と安心を得る食品選びが大切だろう。
このように色々な「いやし」の方法がありますが、まずは、ストレスを溜め込まないことであり、その方法は人それぞれ異なり自分にあったリラックス方法を見つけることが、ストレス社会を健康に生きるために大切ではないだろうか。
最後に私のストレス解消方法は、何事も無理をしないことであり、早寝早起きと適度な運動を毎日継続することです。また日々の生活に笑顔を絶やさず周囲に元気を与えることが、唯一のストレス解消法である。
   以上
 
 
 
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