西熱ニュース平成28年4月号(No.100)

{ 日本人と“桜”Cherry Blossom }

光洋熱処理株式会社
代表取締役社長 植松孝俊

 皆様、はじめまして光洋熱処理(株)の植松です。昨年6月、当社現相談役の前山より職務を引き継ぎ、そして西部金属熱処理工業協同組合で監事をさせてもらっています。宜しくお願い致します。

 4月に相応しい話題にしたいと思います。

 昔から日本の4月は独特で、入学式や入社式など、年度が替わるスタートの月と位置付けられています。
因みに世界では、日本のように厳粛に入学式をする国は殆どなく入学時期もさまざまです。従い、日本のように4月入学は極めて少なく、だいたい夏休み明けに入学するので、北半球では9月、南半球では1、2月にな ります。勿論、海外では一斉の入社式も存在しません。そういう事で、あまり気付きませんが、日本人にとって4月は特別な月だと思います。そして、ちょうどその時期に日本中で咲き乱れるのが ”桜”で 、南北に連なる 日本列島を”桜前線”が北上するような季節感を持つ国は他になく、儀式と合わせ正に日本を象徴する花として愛されています。

 それで今回初めての投稿ですが、『日本人と桜(Cherry Blossom)』について少し紹介したいと思います。
記憶に新しい昨年のワールドカップラグビーで、日本中を沸かせ世界を驚かせた桜ジャパンは、左胸に桜のエンブレムが縫込まれており、その桜の赤白横縞ジャージが躍動し世界3強の一角である南アフリカを破り、そして残念ながら決勝トーナメントには進めませんでしたが、日本ラグビー史上最高の3勝1敗で予選を終え、最強の予選敗退チームとして英国民やラグビー関係者に称えられました。それは、日本人の心を熱くさせ、誇りを持たせてくれた瞬間でもあったと思います。因みに開催国イングランドは、白ジャージに赤い薔薇のエンブレムです。

 また桜は、友好の証として一役買っています。私は、以前勤務していた会社で、約9年海外駐在(英国、米国)を経験しましたが、海外に住んでいると、日本のように桜が咲き乱れる景色は中々お目にかかる事が出来ません。唯一経験したのは、米国駐在中に800kmのドライブを兼ね花見の為にワシントンDCを訪れた時だけですが、そこで咲き乱れる桜は、日本と違った景観を背景に実にすばらしかったです。

 それは、100年以上前の1909年と1912年に、日本はワシントンDCに約3100本の桜木を日米友好の為に寄贈し、1935年以来毎年80年以上(第二次世界大戦中は除く)ワシントンDCのポトマック湖畔で桜フェス ティバルが開催されています。このように、海外で毎年多くの人が、春の訪れを告げる日本の桜を観賞に訪れるのを目の当たりにした時、日本人として非常に嬉しかったのを思い出します。

 余談になりますが、米国もイングランド同様に国花は薔薇です。米人には薔薇は美しいが棘があり恐ろしいと言ってやった事があります。

 日本人にとって桜は国花ではありませんが、人生の節目に登場し続ける美しく愛される花と思います。
この記事が掲載される頃は、桜前線も近畿地方を通過し、北陸から東北地方に北上していると思いますが、 年に一度のこの時期を桜と共にリフレッシュしたいと思います。

受賞のお知らせ

平成27年度日本熱処理技術協会賞・技術経営賞(赤見賞)

東伸熱工株式会社 取締役社長 竹内靖明様

退会のお知らせ

北沢薬品株式会社様

佐久間特殊鋼株式会社様

平成27年度 後期 技能検定、金属熱処理 特級等合格者

平成27年度後期に実施されました技能検定、金属熱処理特級と組織作業試験1級、2級の合格発表が3月11日(金)にありました。主な内容は次の通りです(大阪府下)。

金属熱処理 特級の受検者は全体で89名受検、組合員受検者74名でした。合格者は全体で22名、組合員は次の17名の方が合格されました。(敬称略)

有重隆男(富士電子工業(株))藤田幸治((株)共立ヒートテクノ)徳山信吉(八田工業(株)) 小林貞則(富士電子工業(株))花木昭宏(富士電子工業(株))林秀樹((株)東洋金属熱錬工業所) 古川隆((株)東洋金属熱錬工業所)原國英三(三洋金属熱錬工業(株))嶋川高久((株)東研サーモテック) 松本貴浩((株)東研サーモテック)小林直樹((株)東研サーモテック)兼国幸則(東伸熱工(株)) 亀川達矢(東伸熱工(株))吉川誠司(富士電子工業(株))山本誠司((株)関西工具製作所)堂阪学(富士電子工業(株)) 中村国宏((株)東研サーモテック)

組織作業試験
1級10名受検、合格は全体で2名、組合員4名受検、合格0名でした。
2級34名受検、合格は全体で7名、組合員14名受検、合格は4名でした。
2級‥大村剛((株)ダイネツ)栗山耕二「免」(第一鋼業(株))市田良隆「免」(第一鋼業(株))家古矢正和((株)熱研)(敬称略)

平成27年度後期 金属熱処理技能検定実施結果

平成27年度 技術講習会開催

平成27年度第2回技術講習会は、平成28年3月8日(火)13:10~16:20大阪科学技術センターで開催されました。大阪府鍛圧熱処理技術センター協力会との共催で毎年開催しております。 今回の講習 会のテーマは、「話題の金属加工術」についての講演でした。主な内容は下記の通りです。

  1. 「金属粉末積層造形 -3Dプリンティング技術の概論-」
    講師  大阪府立産業技術総合研究所   中本貴之氏
  2. 「積層造形(3Dプリンター)用各種金属粉末について」
    講師  福田金属箔粉工業株式会社   西田元紀氏
  3. 「金属粉末積層造形研究開発事例の紹介」
    高耐食、高硬度金属材料{シリコロイ}
    講師  有限会社エス・アイ・テクノ 代表取締役  清水義之氏
  4. 「粉末材料からレーザー積層造形したシリコロイの特性」
    講師  地方独立行政法人大阪府産業技術研究所  柴田顕弘氏

平成28年度 前期金属熱処理技能検定試験実施日程

実施公示日 : 3月 3日(木) 大阪府職業能力開発協会(中央区阿波座)
受検申請受付 : 4月 4日(月)~4月15日(金)まで
実技試験問題公表 : 5月 26日(木)から閲覧可、大阪府職業能力開発協会
学科試験及びペーパーテスト
学科試験実施日 : 8月21日(日) 会場未定
実技試験実施日 : 8月28日(日) 大阪科学技術センター
合格発表 : 9月30日(金) 大阪府職業能力開発協会 HP(http://www.osaka-noukai.jp

西部金属熱処理工業協同組合 若手勉強会の近況報告

28年3月11日 大阪科学技術センター603号室4時~開催

昨年7月に立ち上げた若手勉強会も今回で3回を数えようやく軌道に乗ってまいりました。渡邊担当理事、隅谷委員長のもと、次代の組合、業界を担う意欲のある会員25名でスタートしております。毎回1つ旬のテーマをチョイスし講師を招き知識を深めています。

1.2回目は若手会規約制定について討議、またマイナンバー制度について講師に大阪府中小企業団体中央会の坂本税理士を招き、熱心に討議し知識を深めております。

今回は大阪府環境農林水産部エネルギー政策課課長補佐の三島博樹氏を講師に招き、話題の電力自由化についてレクチャーを受講し、その後委員会のメンバーによる懇親会を開催しました。
また毎回、各委員には情報交換会として、一人5分程度のスピーチの場を設け、企業の現況や個人の近況等自由闊達な発表の場としております。 何が飛び出すか楽しみな企画となりつつあります。

韓国熱処理工学会の大阪地区企業工場見学会受け入れ

韓国熱処理工学会より、大阪地区の熱処理事業者の工場見学のご依頼が年明け早々に日本熱処理技術協会にあり、上部団体である日本金属熱処理工業会より西部金属熱処理工業協同組合へと、急遽協力要請を受けました。

1月27日、28日と2日間にわたり高周波熱錬株式会社尼崎工場様、國友熱工株式会社様、富士電子工業株式会社様が準備期間の短い中、快く受託を頂き、実施致しました。

国際交流、技術交流、親睦面等から大いに成果がもたらされ、無事終了しております。

第160回西部会ゴルフコンペ結果

第160回西部会ゴルフコンペは、平成28年3月9日(水)、19名参加のもと、茨木カンツリー倶楽部で開催されました。結果は次の通です。(敬称略)

優勝ネット 75堀田光朗((株)火研)
準優勝  〃 78平尾貴英((株)富士工業所)
第三位  〃 83谷野浩平(泉北熱錬(株))
ベスグロ賞グロス 88平尾貴英((株)富士工業所)
大波賞西岡誠語((株)ネツレン・ヒラカタ)
小波賞葛村安弘(三洋金属熱錬工業(株))

平成28年度日本金属熱処理工業会と合同賀詞交歓会

今年の賀詞交歓会は、日本金属熱処理工業会および東部、中部との合同開催となり、スイスホテル南海大阪において、経済産業局素形材産業室室長遠山毅様をはじめ多くのご来賓をお招きし、参加会員数は過去最大級の総勢176名をもって、盛大に開催されました。

活動状況

  • ※ 平成27年度第5回理事会並びに平成28年新年懇親会
    H28.1.26(火)17:00~スイスホテル南海大阪
    理事会 9階 「錦」
    14:00~14:30   15名出席
    新年懇親会  「浪華の間」
    16:20~18:30  176名出席 (別掲)
  • 平成27年度後期技能検定試験
    組織試験学科1級・2級

    H28.1.24(日) 
    会場:大阪産業大学短大
    金属熱処理 特級
    H28.2.13(土)学科及びペーパ 
    会場:産技研東大阪センター
    組織試験実技1級・2級
    H28.2.6(土)    
    会場:東大阪産業技術支援センター
  • 平成27年度第3回マーケティング委員会
    H28.3.2(火)17:00~19:30    
    13名出席 道頓堀ホテル
  • 平成27年度第3回技術委員会
    H28.3.8(水)17:00~18:00    
    20名出席 大阪科学技術センター
  • 平成27年度第2回技術講習会
    H27.3.8(火)13:10~16:20 
    40名参加 大阪科学技術センター403号会議室 (別掲)
  • 平成27年度後期技能検定試験合格発表
    H28.3.11(金) 大阪府職業能力開発協会
  • 平成27年度第3回労務委員会
    H28.3.25(金))16:00~17:30
    13名出席 道頓堀ホテル
  • ※ 第160回西部会ゴルフコンペ
    H28.3.9(水)茨木カンツリー倶楽部 19名参加 (別掲)
  • 日本金属熱処理工業会
    • 平成28年新年理事会及び賀詞交歓会
      H28.1.26(火)14:30~ スイスホテル南海大阪 (別掲)
    • 平成27年度第3回マーケティング委員会
      H28.2.9(火) メルパルク大阪
    • 平成27年度第3回技術委員会
      H28.2.19(金) メルパルク大阪

お知らせ

  • 平成28年度第1回理事会
    H28.5.9(月)13:30~科学センター
  • 熱処理技術者のための基礎講習会
    第1日H28.5.17(火)9:30~16:50
    第2日H28.5.25(火)9:30~16:50
    大阪ガス淀屋橋東ビル 3階ホール
  • 平成28年度第2回理事会
    H27.5.24(火) シティプラザ大阪
  • 平成27年度第89回通常総会
    H27.5.24(火) シティプラザ大阪
  • 委員会合同ゴルフコンペ
    H28.6.25(土)  天野山CC
  • 平成28年度第1回総務委員会
    H28.6.28(火) 16:00~道頓堀ホテル
  • 平成28年第1回マーケティング委員会
    H28.7.6(水)16:00~道頓堀ホテル
  • 平成28年度第1回技術委員会
    H28.6.13(金)16:00~大阪科学技術センター
  • 平成28年度技能検定学科試験講習会
    H28.7.9 (土)
    9:00~17:00 大阪科学技術センター
  • 平成28年度前期熱処理技能検定試験
    学科試験H28.8.21(日)会場未定
    実技試験H27.8.28(日) 大阪科学技術センター
  • 第161回西部会ゴルフコンペ
    H28.7.12(火)萬壽ゴルフクラブ
  • 日本金属熱処理工業会
    • 平成28年度第1回理事会
      H28.5.31(火) 名鉄ニューグランド
    • 平成27年度第58回定時総会
      H28.6.8(水) 銀行倶楽部東京
    • 平成28年度第1回マーケティング委員会
      H28.6.23(火) 東京
    • 平成28年度第1回技術委員会
      H28.7.1(金)  東京
    • 平成28年度 第1回総務委員会
      H28.7.13(火)

賛助会員

日本ホートン株式会社
高砂工業株式会社

代表取締役社長  鈴木 達也

熱を扱うトップランナーを目指して

 2016年1月に当組合の賛助会員に加盟をさせて戴きました、岐阜県土岐市に本社を置く高砂工業株式会社です。当社は、1953年(昭和28年)に創業し今年で64年を迎える事になります。

 戦後の産業復興、人口増加、民生需要の拡大という社会の大変返遷、経済の大躍進の流れに乗って、食器、タイル、耐火煉瓦、瓦などの窯業界が大きく拡大しました。同業界の新設備導入、それに続く増設の需要ブームに乗り、トンネルキルン等を中心とする窯炉メーカーとして業界のトップとなる大躍進を遂げてきました。

 1990年頃からは、熱処理技術を活かして、窯業炉業界+工業炉業界という事業幅の拡大に力を入れ始めました。工業炉業界では、弱電部品から機能性材料、特に二次電池材料向けに対し永年培った技術が注目され、大きな受注を獲得するまでに至りました。
 その中で、海外に目を向ければ、海外事業展開は比較的早く、1969年にインド、1970年にマレーシア、1974年に台湾、1975年にフィリピンなど現地企業との合弁会社をそれぞれスタートし、世界30ヵ国以上の国々にプラントを納入して参りました。

 2005年には、中国広東省に佛山高砂工業有限公司を設立。今年で11年目を迎え中国内のお客様に電池材料を中心とした機能性材料設備を受注し、お客様の評価も高く順調に推移しております。今後に向けて工場増設も行ったことから営業活動に力を入れております。

 当社の特徴として、営業-設計-製造-メンテナンスまでの一貫したモノづくりにこだわり、お客様の声に耳を傾け新たな新製品の開発に生かしています。また、本社工場内に数十基のテスト設備を保有しながら幅広い客層のニーズに対応しています。

 2000年代に入り厳しい経済環境の中、ランニングコストの低減や地球環境にも配慮した設備開発に力を注ぎ、特殊な機能性材料を製造する設備として、真空技術を用いた真空加熱設備の製造を開始する様になり、自動車部品業界で幅広く使用されるまでになりました。

 また、これまでに経験した真空技術・製造を生かし、2014年4月からは新たに金属熱処理業界にも参入し生産性の向上や高品質設備に取組んでいます。

 機能性材料用設備に金属部品用熱処理加工設備を加え、高砂工業株式会社は国内外の企業の皆様に今後も喜んで戴ける「ものづくり設備」をご提供してまいります。